バンコクのビール事情 ミニレポート 前篇

published on 2014-07-27

ほほえみの国ともいわれ、同じ仏教国として親しみやすいのか、日本人観光客にも人気の高いタイ王国の首都バンコク。日本からの近さ、物価の安さ、料理の美味しさなどなど、びあトモスタッフもすっかりリピーターとなっています。
今回は取材旅行ではなく、私用でのバンコク訪問でしたが、空いた時間で現地のビール事情も少しだけ見てきましたので、簡単にレポートします。

騒乱のバンコクへ

今回の旅はタイ航空を利用、機内からすでにタイ気分、羽田を深夜に出てバンコクには早朝に到着するので、初日をまるまる楽しめる夜行便です。

数年前までは空港から市内への移動手段がタクシーかバスしかなく、有名な交通渋滞に巻き込まれると時間が読めないなどの問題もありましたが、今ではARL(エアポート・レール・リンク)という高速鉄道がBTS(市内高架鉄道)とMRT(地下鉄)と連絡していて、市内の主要箇所へのアクセスはずっと便利になりました。
ただし、市内の駅はエレベーター・エスカレーター完備だとは限らないので、大きな荷物のある人は要注意です。

タイを訪れたのは、実は今年2014年の2月、デモ隊がバンコク中心部を占拠するなど混迷を極めていた総選挙まっただなかのことでした。
写真はMBKセンターやサイアム・ディスカバリーなどのあるパトゥムワン交差点の選挙前日の様子です。ステージ上では演説などが行われていましたが、その横では観光客目当てのみやげ物屋台も。差し迫った緊迫感というのはありませんでしたが、やはり、異様な空気ではありました。

とはいえ、私の滞在中、封鎖地域に近づかなければ特に危険なこともなく、外国人観光客としてはごく普通に滞在することができました。ただ、市内の主要交差点が封鎖されているため、タクシーに乗るとかなりの遠回りを強いられることもありました。

スーパーのビールの品揃え

ホテルに荷物を置いて、まず向かったのは近くのスーパーTops Market…、のビール売り場です。タイのスーパーはどのような品揃えなのか覗いてみましょう。

店内奥に位置する5m以上はあろうかという棚にずらりと並んだビール、そのラインナップは意外にも(?)ドイツ・ビールが豊富です。Paulaner、Bitburger、Flensburger、Erdinger、Weihenstepaner、写真の手前半分の棚3段はドイツものです。
他にもCorona、Stella Artois、Hoegaardenなどなど、世界各国のビールが並んでいました。ネットなどでの情報では現地生産のアサヒビールもあるということでしたが、今回は見かけることができませんでした。

こちらは1枚目の奥側を正面から撮り直したものです。
Heinekenの他に、Singha、Federbräu、Chang、Archaなどタイのビールもずらり。安めの価格帯では象のラベルのChangがいちばんの売れ行きなのでしょうか、棚でも缶も合わせていちばん多くを占めていました。

ちなみに、Heinekenもなんとタイ国内で生産されているとのことです。日本で飲めるものと味が違うのかどうか、興味のある方はタイに行った際にぜひお試しください。

そして、棚中央のそれほど高くない場所を占めている黄色い缶がJoyです。他のスーパーでも見かけたことはないし、レストランに置いてあったこともない。
果たしてこれはなに?と思って調べてみると、なんとこのJoyというビール、スーバーTopsのプライベート・ブランドだとか。

ところで、Tops Marketというのは少し高級感のあるスーパーで、店内でもバンコク在住外国人とおぼしき人をよく見かけたので、ビール売り場の品揃えも少し高級路線というか、輸入物の品揃え豊富というか、庶民派スーパーとは少し違っています。

タイ・ビールの試飲会

せっかくなので、もっとローカルなスーパーで地元タイのビールを何本か買って帰って、ホテルの部屋で試飲会です。

購入したのはChang、Leo、Tigreの3本です。ラベルはゾウ、トラ、ヒョウと奇しくも動物ばかり。これは決して動物好きの筆者がラベルで選んだわけではなく、売り場面積に占める割合から勝手に割り出した売上げ上位銘柄から、日本でも入手容易なSinghaとよもやタイ産とは知らなかったHeinekenを除いたものです。

ところが、よくよく考えてみたら、タイ国内でも生産しているとはいえ、Tigerはシンガポールのビールでした。いえ、ですから、別に動物のラベルに惹かれたわけでは…。

肝心のお味はというと、少し苦味が強く香りも強いChang、すっきり爽やかLeo、キレのあるTigerといったところでしょうか。
Changは独特の香りがあって、ビールには爽快さのみを求めることの多い日本人からは臭いと言われることも多々ありますが、少なくとも、私が試飲したものは嫌な匂いなどはなくおいしかった、というか、重いビールをスーパーから担いで帰ってきて、よく冷えたビールがまずいわけがありませんでした。

今回のホテルはアソークにほど近いところに位置する42階建ての超高層ホテルのほぼ最上階に近い部屋。部屋からの眺めはこんな感じで、床から天井まで一面ガラス窓のため、少し怖いくらい。飛行機の機内で飲むと気圧の関係で酔いやすいといわれますが、40階位じゃ関係ないのでしょうか?真っ昼間から心地よく飲むことができました。

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kiyora

author : kiyora
my favorite beer : Dead Pony Pale Ale