バンコクのクラフトビール事情

published on 2014-11-10

今、バンコクではクラフトビールが熱い

タイの標準的なビールの飲み方は、前回のバンコク・ミニレポートでも書いたとおり、ピルスナー系をよく冷やして(さらには氷を入れて)グビグビと喉をうるおすもので、銘柄としてはタイのシンハー、チャン、レオといったあたりと、海外ブランドではあるもののタイ国内で生産されているハイネケン、タイガー、アサヒなどが大半を占めています。

しかし、そんなバンコクにもここ1、2年ほどの間に新しいタイプのビールの楽しみ方が広まりつつあります。
市内のあちらこちらにオープンした、これまでとはまるで異なる品揃えのクラフトビール・バーにビール好きが集まり、日本でも人気のアメリカのクラフトビールやベルギービール、さらには日本の地ビールなどがバンコクの地で人気を博しているのです。
今や、バンコクでは確実にクラフトビールの風が吹き始めていると言えます。

びあトモ・バンコク・レポート第2弾は、そんなバンコクの熱いクラフトビール・バー事情をメインにお届けすることにしましょう。
ところで、日本の旅行ガイドの地図は通り名を書いていないなど、現地では役に立たないことが多々ありますし、かといって、Google Mapではタイ語表記が入り交じったりして判読困難なので、実際に現地に行ってみようという奇特な方(!)のために、正確な縮尺と目印となる建物などを記した簡易アクセスマップを付しておきます。

バンコクでベルギービールならHOBSへ

HOBS

まずは、バンコクのビール文化形成を担ってきたともいえる、HOBS(House of Beers)から紹介しましょう。

HOBSは本物のベルギーをはじめとした世界中のビールとその楽しみ方、つまりは、ビール文化をタイにもたらすべく、2008年からカフェを営業してきました。
ここでいう「カフェ」とはエスプレッソと安物ワインのフランス風カフェではなく、ビールを飲むためにあるベルギー風カフェのことです。

今ではバンコク市内に多くの支店を持つほどに成長したHOBSが、2013年末に7番目のカフェとしてバンコクの正に中心に開いたのがHOBS the Playhouse CTW。場所は買い物客と観光客の絶えることのないセントラル・ワールドにあるGroove@Central Worldの1階です。


HOBS

さて、House of Beersと名乗るほどですから、そのビールの品揃えはというと、バンコクでも1、2を争えるほどの豊富さ。

ドラフトは8種類、ベルギービールはStella Artois, Hoegaarden, Hoegaarden Rosee, Leffe Blonde, Leffe Brownが。他にイングランドのBoddingtons、スコットランドのBrewDog Punk IPA、そして、日本からは常陸野ネスト・ホワイトエール。

瓶ビールはそれこそ書ききれないほどありますが、気になったところだけでも、ドラフトにもあったBrewDogが5種、常陸野ネスト6種、Leffeが4種をはじめとし、Mikkeller, St. Bernardus, Rogue, Chimay, 馨和などなど。

メニューにして全6ページ、ざっと数えただけで100種類を超えていました(ドラフトとボトルの重複を含みます)。


HOBS

料理もムール貝のビール蒸しといったベルギー料理から、トムヤムクンのようなタイ料理、そして、デザートもベルギーワッフルまで。
ちなみに、ワッフルはブリュッセル風でした。

店内のインテリアは店名にあるPlayhouseの通り、劇場仕立て。店内奥には舞台があり、客席にせり出した吊り廊下や(適切な演劇用語が分かりません、写真をご覧ください)、舞台袖を思わせるようなロープ。
実際に店内で芝居をかけることはないようで、舞台の上も客席としてテーブルが並べられていますが、高い天井と相まって雰囲気は抜群です。

また、店内の一角にはカウンター席もあって午前中から深夜1時まで営業しているので、せっかくのタイ旅行、メインの食事はローカルフードを堪能することにして、食前、あるいは食後にカウンターで一杯という手もあります。


HOBS

日系デパートのISETANなどが入っていて日本人観光客も必ずと言っていいほど訪れるセントラルワールド、そのいちばん南側、ラマ一世通りやBTSの高架沿いにあるGroove@Central Worldは、昨年(2013年)末にオープンしたばかりの最先端のレストランモールで、朝10時から深夜の1時まで常に多くの人で賑わっていました。

これまでどちらかというと観光客には行きにくい店舗の多かったHOBSですが、CTWなら場所も分かりやすく、BTSサイアム駅やチットロム駅からスカイウォーク(BTSの高架下にある駅とショッピングモールなどをつなぐペデストリアンデッキ)で直接アクセスもできます。

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kiyora

author : kiyora
my favorite beer : Dead Pony Pale Ale