ビールの歴史 1.1 古代メソポタミア : ビールは文明とともに

まずは人類最古の文明であるメソポタミア文明におけるビールの歴史を見てゆくことにしましょう。
すでに書いたように、文字としての記録よりもビールの誕生の方が古く、ビールがこの世に生を受けた記録は残されていませんが、様々な状況証拠からいって、ビールは発明されたというよりは、いくつかの偶然によって発見されたと考えられています。
ここでは「歴史」というところに焦点を当てて、「記録に残された」ビールを中心に検証していきます。

1.1.1. 肥沃な三日月地帯

古代メソポタミアの地で遊動民であった人類の定住が始まり、ビールの原料ともなる麦の栽培・農耕が行われるようになります。最古のビールが生み出されたのは、そのような環境においてでした。
まずは、文明以前のメソポタミアの様子から始まって、どのような文明が築かれていったのかを見てみましょう。

1.1.2. 太古のビール

古代メソポタミアのビールとはどのような飲料で、どのような存在だったのでしょうか。最初期の文字や文字以前の記録、円筒印章に刻まれた図像、考古学の知見などから、その姿を探ります。

 1.1.2.1. 最初期のビールの記録

 1.1.2.2. 図像に見るビール

 1.1.2.3. 古代メソポタミアのビール

1.1.3. ビールの歴史の始まり

粘土板に刻まれた楔形文字の記録によってビールの歴史が始まります。ビールが文明社会に浸透してゆくにつれて、様々な種類の文章の中に現れるようになる過程を跡づけます。

 1.1.3.1. 楔形文字と粘土板

 1.1.3.2. 文字に刻まれたビール

1.1.4. 古代メソポタミア文明の到達点

高度な都市文明を誇った古代メソポタミアですが、その1つの到達点とも言えるのが、世界最古の文学作品とも言われる『ギルガメシュ叙事詩』と、世界で2番目に古いとされる『ハンムラビ法典』でしょう。この両者にもビールについての言及があります。

 1.1.4.1. ギルガメシュ叙事詩

 1.1.4.2. ハンムラビ法典

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