クリスマスマーケット 2014 (1)

published on 2014-12-10

クリスマスマーケットとは

Frohe Weihnachten!

びあトモではこれまでベルギービール、日本のクラフトビール、そして、ライターの個人的趣味でIPAなどの情報を主にお届けしてきましたが、決してドイツのことを忘れてるわけではありません。
ドイツ・ビールのお祭りといえば、言わずと知れたオクトーバーフェストが日本でも各地で開催されているわけですが、もう一つ忘れてはならないのがクリスマス・マーケット、ドイツ語でWeihnachtsmarktです。

これはドイツの各地で毎年、待降節(11月末からクリスマスまでの4週間のこと)に屋外で催される市のことです。
屋外の市とはいっても青空市のイメージとは違い、夜の長いドイツの冬のことですから、メインは日が暮れてからで、マーケットが開かれる広場や街路、そして、ヒュッテと呼ばれる屋台代わりの小屋がきれいにライトアップされて、時には広場の中央に立てられたクリスマスツリーが光り輝いていたりして、それはそれは幻想的な光景が繰り広げられています。

このクリスマス・マーケットはドイツのすべての町で開催されていると言っても過言ではないほど有名な冬の風物詩です。試しに、Weihnachtsmarkt Deutschland 2014 (ドイツのクリスマス・マーケット2014)というサイトを見てください。ドイツ語のサイトですが、ページの途中(というか、ほぼ頭から)延々と各地のクリスマス・マーケットへのリンクが並んでいますから。


ヒュッテに並ぶのはクリスマス用のオーナメント、キャンドルから日用品までいろいろ。中でも注目はクリッペといわれる小さな陶器製などの人形で、これを毎年少しずつ買い集めて(子どもの場合は買ってもらって)、キリスト降誕の場面などを作って家に飾るというのが、昔ながらの楽しみ方となっています。

もちろん、ドイツならではのソーセージといった食べ物のヒュッテもありますし、クリスマス・マーケットならではの飲物といえば、寒い冬にぴったりのGlühweinと呼ばれるホットワイン。これは赤ワインをベースに香辛料や砂糖などを加えて温めたもので、冬空の下、体の芯から暖まる飲物です。


このドイツのクリスマス・マーケットの歴史は14世紀にまでさかのぼるほどの伝統あるもので(当時は「聖ニコラスの市」と呼ばれていました)、記録が残っている限りでも1434年にDresdenで開かれたことが分かっています。
それがヨーロッパ各地に広まり、例えばフランスでもアルザス地方を中心に普及し(フランス語ではmarché de Noël)、実際、このページの画像もフランスの都市コルマールとストラスブールのものです。
そして、最近ではヨーロッパを越えて日本でも開催されるようになってきました。

さて、クリスマスマーケットといえばホットワインなのですが、もちろん、ドイツ起源のお祭りですからビールも忘れてはなりません。日本のクリスマス・マーケットではドイツビールが飲めることが多いので、冬のこの時期には貴重なお祭りと言えるでしょう。

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